コラム | COLUMN
図解 体がよみがえる「長寿食」 藤田紘一郎 著

ビジネスの成功は心身の健康から。
心と体は深く結びつき、互いに支え合いながら、時に思いもよらないパワーを生み出します。
このコラムでは、しなやかな体と強い心を手に入れるためのオススメ本をご紹介します。今回はこちら…

負けないカラダ〜Toughnessを手に入れる本 第60回

「図解 体がよみがえる「長寿食」」
藤田紘一郎 著

三笠書房 / 650円 税別

2018-04-16

不調を治し、太らない体をつくり、ストレスを軽減。腸内環境を整えて若返る食生活のすすめ。

腸内環境を整える


今年の花粉症はなかなか手強いと言われています。そんな中、注目されているのが腸内環境の改善。スーパーやコンビ二でも、さまざまな効果が期待されるヨーグルトが並んでいて、よく売れています。

そこで今回は、腸の専門家であり寄生虫学の研究者としても名高い藤田紘一郎氏の本を選んでみました。

腸内を整えるだけでなく、元気で長生きするための食について幅広く紹介しています。

万能な6つの食材


まず登場するのは「老化を防ぐ万能食」。

生涯現役を目指す藤田氏は、「人は食べたものからつくられる」といわれることから、日常の食の重要性を説きます。

そんな中、まず食べたいのが次の6種類だそうです。

納豆、わかめ、マグロ刺身、ゴボウ、キャベツ、肉(牛・豚・鶏)。

とくに納豆はご自身も毎日1〜2パック食べているとか。さらに「納豆プラスネバネバ食材」で免疫力をアップさせるのがおすすめです。

納豆には骨粗しょう症を予防する「イソフラボン」、悪玉コレステロールや中性脂肪を減らす「レシチン」のほか、カルシウムの吸収をうながす「ビタミンK」もあります。また強力な抗酸化作用を持つ「ビタミンE」も備えています。

ここに、腸内細菌の好物である水溶性の食物繊維を持つ山芋やオクラ、モロヘイヤ、めかぶなどのネバネバ食材を合わせることで、免疫力を高め、腸の健康も促進されます。

相性のよい乳酸菌とは?


「しっかり食べて、しっかり消費する体」が理想です。
病原菌などの外的から体を守ったり、かかった病気を治そうとしたりする免疫は、人の命を握っているともいえます。

人体最大の免疫器官は、腸。免疫の約7割を腸が築いています。

腸の働きは腸内細菌に大きく影響を受けていて、腸内細菌のバランスが安定していれば免疫力も向上します。

免疫力を強化するために食べておきたいのが、納豆を代表とする発酵食品です。

腸内にはその働きから「善玉菌」「悪玉菌」「日和見菌」の大きく3つに分けることができます。理想は善玉菌:日和見菌:悪玉菌が、2:7:1。

日和見菌が元気で豊富だと腸も健康を保てます。そのためには、少数派の善玉菌を活性化させておくことが重要になります。

善玉菌の代表といえば「乳酸菌」。乳酸菌とは菌の総称で、どの菌と腸が相性がよいかは人によって異なります。「生きて腸まで届く」という乳酸菌の入ったヨーグルトなどもありますが、自分の腸と相性がよい菌でなければ、常在菌たちに追い出されてしまいます。

そこで藤田氏は、乳酸菌を生きたまま届けるために、日本古来の発酵食品を推奨しています。

ぬか漬け、納豆、味噌、醤油、酢などです。

日本古来の発酵食品は、日本人と相性のよい乳酸菌の宝庫といえます。またこれらのよいところは、多くが植物性であること。植物性の乳酸菌は動物性の乳酸菌よりも胃酸に強いといわれています。

7色の野菜で活性酸素を減らす


強力な酸化力を持ち、老化を導くのが「活性酸素」です。その活性酸素に負けないよう、体内の抗酸化力を高めるためにぜひ取り入れたいのが「一日三食、7色の野菜を食べる」という習慣です。

植物には「フィトケミカル」という抗酸化物質が含まれています。

フィトケミカルには体内でつくられる抗酸化酵素をサポートして長期的に働くものと、活性酸素に素早く反応して短期的に働くものとがあります。フィトケミカルの働きはおおよそ色によって大別できることから「7色の野菜を食べるとよい」というわけです。

赤=トマトやパプリカなど(リコピン、カプサイチン)、橙=カボチャやにんじん・マンゴーなど(プロビタミンA、ゼアキサンチン)、黄=玉葱・トウモロコシなど(フラボノイド、ルテイン)、緑=ほうれん草やブロッコリーなど(クロロフィル)、紫=ブルーベリーやナス(アントシアニン)、黒=ゴボウやジャガイモ・ワインなど(クロロゲン酸、カテキン)、白=大根やキャベツ・ニンニクなど(イソチオシアネート、硫化アリル)

本書ではほかに腸の健康につながる食として、オリゴ糖、海藻、肉、ゴボウ、キャベツ、アボカドなども触れています。

心が安定する食事や体内の糖化を防ぐ調理法なども紹介されています。

体によいといわれる食材はなんとなく知っていても、それが腸や体全体にどう作用していくのかはわかりにくいもの。

図版を多く用いた本書は、幅広い年代に参考になりそうな一冊です。

(編集部)